多くの教習生が悩んでいる「狭路通過(【S字コース】)」。今まで、文章で書くことは困難で、何年も前から構想はありましたが、なかなか踏みきれませんでした。
「いつかは、文章で表現したい。」と思い続けて、20年余り。上手く伝わるか不安ですが、「S字コースの通行」でお悩みの方は、一度読んでみてください。
過去の記憶をたどりながら、お伝えしたいと思います。
何時間も補修を受け、色々な教官から習ってきた教習生が、
「一番わかりやすかった」と言ってくれたのです。私の勤務した教習所の教官のレベルが低かっただけかもしれませんが(笑)。
- 教習所教官による運転教本参考書
- S字コースとは?
- S字カーブは、超低速で走行する事!
- 狭路通行(S字)は微速(超低速)が大切!
- S字カーブ入口で、ハンドルを回すポイント!
- ハンドルを回し始めるポイント!左向きのS字コース!
- S字左カーブ左向きの時のタイヤの位置の理解!
- S字カーブ入口で、ハンドルをまっすぐに戻すポイント!
- S字カーブ内で、ハンドルを回すポイント!
- S字カーブ内で、ハンドルをまっすぐに戻すポイント!
- 教習生からの質問にQ&Aで全力で答えてみました!
- 技能教習(普通車)の教習項目別毎にリンクした投稿記事一覧です!
- 「自動車学校」でお悩みの方、次の記事一覧をご覧ください!。
教習所教官による運転教本参考書
このブログの趣旨!
まずは、こちらをご覧くださいね。「コツと方法」シリーズでの、基本的な私の意図と参考文献を示しています。
このコンテンツでは、運転教本を参考にして書いていますが、私は運転教本の参考書的な扱いで書いています。
運転教本では「堅苦しくて分かりにくい。」「受験勉強のように語呂合わせで覚えたい。」「裏技的な事を知りたい。」という要望を受けて、私の経験から作成しました。
そのことをご理解いただき、この文章を読んできた抱ければ幸いです。
私がこの記事を書くにあたってスタンスとか、思いについての詳細は、下記の記事をご覧くださいね。
このブログの個人情報対策!
このブログには、コメントができるようになっていますので、ご意見・ご質問等を受けることができます。
ただ、コメントに返信する必要がありますので、貴方のメールアドレスは、管理人及び数人の厳選された投稿者に知られることになります。
特に、現役指導員の方に質問すると、「教習生の連絡先を知ろうとした」と問題になってはいけないと思い、Lineの【Open Chat】 を開設しました。
これですと、貴方からのLineのIDも知ることはできませんし、ハンドルネームで参加できますので身バレもしないので私的には、良い方法だと思います。
教習生の方で、教官から知らされてこのブログを見た方は、このOpenChat で質問してくださると個人情報も漏れずに、気軽に質問できると思います。
但し、現役教官のライターさんが居ますので、差し支えなければ、ハンドルネームの中に教習生番号を入れて頂けたら、より適切なお答えができると思います。
例えば、教習生番号が「8765」であれば、「8765hiukonyan」とか「87kuma65mon」とかとして頂けると、ライターもお答えしやすいと思います。
OpenChat 名:【自動車学校お悩み相談室】
管理者名:【きょめん76】
S字コースとは?
トヨタ名古屋教育センター発行の【運転教本】に準じて説明いたします。
ページで言えば、p.78 ~ p.89 が対象になります。
この教本が手元にない方は、他の教本で「11.狭路の通行」のページを開いてください。
S字カーブとは?
S字カーブは直角ではなく曲線でSの形に曲がる狭路です。教本のイラストでは、直線部分が無いように見えますが、道路部分からS字カーブに入るまでの間とS字カーブから道路部分に出るまでの間に、1~2m程度の直線部分があります。言い換えれば、S字カーブの入り口と出口に直線部分があります。
S字カーブの全体像は?
実は、「1~2m程度の直線部分」が、私の指導のコツで、重要な部分です。今まで多くの教習所のコースを走りましたが、必ず直線部分はありました。
この、直線部分で操作を誤ると、後輪脱輪の危険性が増すのです。
このようにS字カーブをうまく運転するためには、S字カーブの部分だけではなく、入り口・出口の直線部分も含めて、全体の経路を見渡してコースの形を把握することが大切なのです。
車の大きさ、死角、タイヤの位置を理解しておきます!
普通自動車の車幅!
S字カーブのコースの幅は、3.5メートルに設計されています。
運転席から見れば、狭い道のように感じますね。普通免許取得のための教習車車の幅は約1.7メートルですから、実際には車2台分ほどの道幅があるのです。直線ならば余裕ですよね。
しかし、S字カーブ では、直線部分はごくごく短距離なので、ほとんどが内輪差の事を考えねばなりません。
普通自動車の死角!
一般的な体格(身長165cm程度)であれば、普通の運転姿勢で運転席側の窓枠下部に隠れて見えない部分を死角と言います。教本のP.48を見て下さいね。従って、運転席から右側窓枠の下部を見た時に、縁石と窓枠が重なって見えるようでしたら、縁石との間が1m位空いているという事になりますね。可能であれば、窓を全開にして顔を出して確認してみてください。
実際には、「縁石が見えないから、乗り上げる」と恐怖を抱いて、不必要に離れようとする方がおられます。そうすると、内側の内輪が脱輪しやすいのです。
普通自動の前タイヤの位置!
また、S字カーブ を通行するときは、タイヤの位置を把握することが大切です。多くの方が、タイヤはかなり運転席から前方に離れていると思っているようです。実際は、ブレーキペダルの前方50cm位の場所に、右側前輪の接地面があるのです。そのことを考えて、、S字カーブ を走行する際には、コースのできるだけ外側に寄って走行するように気を付けることが大切です。
脱輪しないために!
自動車が曲がる時には、前輪と後輪の通る軌道は異なります。
ハンドルを目一杯回した場合、内側の後輪が通る軌道は、前輪が通る軌道よりも約70~80cm程度内側を通ることになります。
これを、内輪差といいますが、後輪のタイヤ位置を把握することは困難なので、なるべく外側を通過するようにします。
運転教本P.92の一番下のイラストに書いてある通りですね。
S字カーブ の場合は、外側に黄色のポールが立っていませんので、通常見えない外側縁石ギリギリをせめることが重要になります。
脱輪・接触怖れ時の修正方法を学ぶ(切り返し)
①自動車の前輪・最前部が脱輪した・落輪ありの場合!
自動車の前輪が脱輪(乗り上げ)した・沈みコースで落輪した場合は、直ちに停止します。その後、ギアをリバース(後退)に入れ、ハンドルをまっすぐに戻します。
(ここでは自動車の誘導に特化してますので、合図や確認事項は省略します。ご了承下さい)
約50cm位後退して、進みたい方に、一回転だけ、ハンドルを回すと、ほぼ通過できます。
②自動車の後輪・最後部が脱輪した・落輪ありの場合!
自動車の後輪が脱輪(乗り上げ)した・沈みコースで落輪した場合は、直ちに停止します。その後、ギアをリバース(後退)に入れ、ハンドルを回さずに後退します。(つまり、ハンドルはそのままです)
(ここでは自動車の誘導に特化してますので、合図や確認事項は省略します。ご了承下さい)
約2~3m位後退すると、脱輪前のほぼ直線部分まで下がり、ほぼ直線コース部分と車体が平行になります。そこでハンドルをまっすぐに保ちます。そこから1m~2m直進してから進みたい方に一回転だけハンドルを回すと、ほぼ通過できます。
脱輪・落輪ありの修正(切り返し)方法は難しい!
以下のように、状況により方法が複雑ですので、修正(切り返し)は困難をきわめます。
脱輪・落輪の修正(切り返し)は、マニュアル通りには出来にくい!
前にしろ、後ろにしろ、脱輪・落輪の場合の修正方法は、脱輪・落輪の程度によって違います。
①、②の場合のいずれも、ギリギリ通過できない時の修正方法です。明らかな、脱輪・落輪の場合は、その時の教官の指示に従ってください。
脱輪・落輪の修正(切り返し)は、練習しにくい!
例えば、後方から、別の教習車が接近した場合、検定車が近くにいる場合は、練習できませんね。
脱輪・落輪の修正(切り返し)は、覚えにくい!
考えてみてください。前進でS字カーブ通過できない人が、たまにしか練習できない【切り返し】を覚えられると思いますか?
私は、最初の勤務校で「S字カーブの切り返しの練習をさせろ!」と主張する検定員が居て苦労しました。その検定員は、自分の担当の生徒が切り返しを必要とする場合には、遠慮なく切り返しの練習をさせました。ところがその検定員が後ろにいた場合、「後ろに俺が居るのに、切り返しの練習なんかさせるな!」と怒るのです。
再就職した勤務校では「S字カーブの切り返しの練習は一回程度にしましょう。上手くできないと『後が大変だ』と思わせるようにして、なるべく前進で通過できるように指導しましょう」と呼びかけられました。「そもそも、前進でS字カーブを通過できない人が、後退(切り返し)ができるわけないのですから」とも言われて、とても良い所に再就職できたと喜んだことがあります。
S字カーブとも道路の幅は、3.5メートルに設計されています。
運転席からは狭い道のように見えますが、普通免許取得のため教習所で使用する車の幅は約1.7メートルですから、実際には車2台分ほどの道幅があるのです。
また、S字カーブやS字カーブを通行するときは、タイヤの位置を意識して、カーブを曲がる前にできるだけ外側に寄って走行するように気を付けることが大切です。
脱輪しないために!
自動車が曲がる時には、前輪と後輪の通る軌道は異なります。
ハンドルを目一杯回した場合、内側の後輪が通る軌道は、前輪が通る軌道よりも約70~80cm程度内側を通ることになります。
これを、内輪差といいますが、後輪のタイヤ位置を把握することは困難なので、なるべく外側を通過するようにします。
運転教本P.92の一番下のイラストに書いてある通りですね。
S字カーブの場合は、外側に黄色のポールが立っていませんので、外側縁石ギリギリをせめてみましょう。
どうすれば脱輪しないか
車が曲がるときに、前輪と後輪の通る軌道は異なります。
内側の後輪が通る軌道は、前輪が通る軌道よりも内側を通ることになります。
これを、内輪差といいます。
S字カーブは、超低速で走行する事!
何故、超低速が必要なのか?
教官の説明が追い付かない。
教官の説明が追い付かない。→ 早口になる。→ 口調が強くなる。→ 怒られたと感じる。
教習生の理解が間に合わない。
言葉を聞いてすぐには理解できません。→ 間違って理解しても修正できません。→ その後の運転装置の操作の理解も間に合いません。
教習生の操作が間に合わない。
教官の説明を理解する。→ 頭の中で整理する。 → 実際に操作をする。
個人差はありますが、瞬時に理解できたとしても、単純な繰り返し作業でも、指示通りに操作できるまでに、平均的に約1秒必要だと言われています。
ましてや、初めての操作では、何秒かかるかわかりません。
超低速ってどのくらいの速度なのか?
超低速は、初めてハイハイができた赤ちゃんの速さ!
超低速…これも個人差がありますが(笑)、亀の歩み位でしょうか?
超低速は、時速1km位!
超低速…具体的には、「時速1km以下で」と言っていました。
時速1kmと言えば、秒速0.3m未満です。つまり、1秒間に30cmも進まない速さです。
実際に測れるわけではありませんが、そのくらいのつもりで走行していただきます。
※ 勿論、免許再取得の方で、腕に自信のある方は、その必要がありませんね。(そもそも、そういう方は、この記事を読まないと思いますが)
因みに、車体の個体差は有りますが、AT車のクリープでは、時速4km前後は出ると言われていますし、MT車でアクセルを全く踏み込まないで、半クラッチにしても、時速4km前後は出ると言われています。
従って、ブレーキをすぐに踏めることが重要になります。
狭路通行(S字)は微速(超低速)が大切!
止まったり、進行したりして、平均時速1km以下ではだめなの?
基本的に、「止まらないで!」と言ってきました。停止した状態でハンドル操作をすると、「すえ切り」と言って、自動車にダメージが加わりやすいのは当然のことですね。
更に言えば、停止した状態でハンドル操作をすると、今現在、タイヤがどちらを向いているのか理解しにくいという事も大きな理由です。
時速1km未満でも、走行していれば、今現在自動車がどちらに向かって動いているのかが、わかりますよね。
後でも述べますが、自動車がどちらに向いて動いていて、どの部分が脱輪・接触しそうかという目配りが大切なのです。
超低速を保つため、S字カーブ内では、右足は常に、フットブレーキに!
珍教官はアクセルは基本踏ませません!
狭路内(S字カーブ)では、AT車・MT車どちらでも、基本的(特に最初に指導する時)に、アクセルは踏まないようにして指導していました。
踏み間違いもありますが、説明も複雑になり、「はい、アクセルを少し踏んで!」「はい、今度はブレーキを踏んで!」という事を繰り返すと、言い間違いや、聴き間違いが生じる可能性が高まるからです。
特に、正社員指導員歴の晩年には、ほとんどそのようにやっていました。
珍教官は「右足は常にブレーキに!」と言います!
「構えブレーキ」と言う言葉をきいたことがありますか?
剣道では、対戦前に、「構え」という体制を取ってから、試合や練習します。
まだ、実際に行動しないけれど、いつでも行動できるように準備しているという事です。
簡単に言えば、ブレーキペダルの上方に、右足を浮かしておいて置き、いつでもすぐにブレーキが踏める状態にしておくことです。
これで、右足は、ブレーキを踏むか、ブレーキから右足を浮かせるか?だけなので、指示も徹底しやすくなります。
珍教官の指導では、MT車では、どうやって車を前進させるの?
AT車では、ブレーキから右足を離すと、クリープ現象で前進しますよね。
では、MT車ではどうするのでしょうか?
MT車でもアクセルは踏みません。半クラッチをうまく利用すれば、低速が保ちやすいのです。
この方法については、こちらで詳しく書いていますので、是非ともご覧下さいね。
S字カーブ入口で、ハンドルを回すポイント!
やっと、画像を貼ることができるようになりました。3年ほど前に作った、教習生に見せて指導していたものです。汚れていますし、手書きの拙いものですが、画像が貼り付けれた記念です。近々、書き換えますのでご了承ください。
この画像は、S字に左折して入り、S字コース内左カーブから入る画像です。
次の画像は、S字に左折して入り、S字コース内右カーブから入る画像です。
ハンドルを回し始めるポイント!左向きのS字コース!
普通自動の前タイヤの位置の理解!【車道~S字入り口】
普通自動車の前タイヤの接地面は、実は、ブレーキペダル前方約50cm位の場所にありますよね。
ブレーキペダルの真横(左に進むならば、左方向真横)に最初に見える横向きの直線(縁石)部分が来たら、ハンドルを左に一回転だけ回します。
運転教本19ページの下の段、右手で②の位置、③の位置、④の位置、そこで左手で⑤の位置、⑥の位置、①の位置まで回せば、一回転回すことになります。
次に、両手で保持しているハンドルの全て(ハンドル下部まで全て)が横向きの直線(縁石)部分をこえたら、残り約半回転だけ回します。
運転教本19ページの下の段、右手で②の位置、③の位置、④の位置と回します。車種によっては、②の位置か③の位置で、これ以上回せない場合もあります。
これで、ハンドルは全て左に回したことになるはずです。普通自動車では、これで、ほぼ通過できます。
※ ここまでは、クランクと同じです。そもそも、S字コースの入り口の〔直角曲がり角〕の部分は、クランクと同じだと考えています。
ハンドルの回し方については、下記の記事を参考にしてくださいね。
但し、この場合、右の前輪部分が、縁石に脱輪・沈みコースでは落輪しないかを確認して下さい。
普通自動の前タイヤの位置と向きの理解!【S字入り口~直線】
先ほどS字入り口で、最初にハンドルを回す時に観た、横向きの直線部分が今度は自動車の側面と平行に近づいてきます。運転席窓枠に顔を近づけると、窓枠の下の端と、縁石が平行になるのが見やすいです。平行になったら、車体が直線部分と平行になった事になりますので、ハンドルを直進状態に戻します。今、右手は、④か③か②の位置にあるはずですので、右手を③、②、①の位置に戻し、もう一回転右に戻します。左手で右に回すので、左手で押すように上の段の②、③、④、と回せば、右手が空きますので、右手で⑤、⑥、①、迄回します。これでハンドルがンまっすぐ状態になったはずです。
普通自動の前タイヤの位置の理解!【直線~S字左カーブ】
フロントガラス下部左隅に注目!
少し直進すると、運転教本81ページ、2段目のイラストのように、フロントガラスの下部左隅に縁石と手前のアスファルト路面がほぼ同じ面積で見えてきます。(背丈が160cm以下の方は背伸びをしてみてくださいね)このイラストの通りになれば、右手メインで、②、③、④まで左にハンドルを回します。その時次に慌てない為に、左手で⑤の位置までお迎えに行き、左手で保持しておきます。
2段目のイラストにはないのですが、少し進むと、フロントガラスの下部左隅に、縁石部分しか見えなくなります。縁石だけになれば、⑤の位置にある左手で、押すように左に回し、⑥の位置、①の位置まで回して走行すれば、基本的にフロントガラス下部左隅に縁石だけが見える状態が続きます。
右前輪の角度に注目!
この、ハンドルを一回転回した時のハンドルで保持すると、81ページ2段目のイラストの右下にあるタイヤ(右前輪を意識する)の外側部分と縁石の角度がほぼ一致するのです。
自動車学校の教習車は規格が決まっているので、ほぼほぼ、これで行けます!
可能であれば、背の高い方なら、教官の許可を得て、顔を出して確認してみてください。
又、許してくれそうな教官であれば、自動車から降りて、前輪の角度とタイヤの角度を確認してみてください。「ギリギリ、当たりそう」と思っても、意外に間隔が開いてる場合が多いです。
「先生、当たる!」と叫ぶ教習生に降りてみてもらうと、「へ~?こんなに余裕があるんだ!」と感心されることもありましたよ。
縁石だけが見える状態が続かない場合!の対処法!
縁石が見えなくなった時の対処法!
ハンドルを一回転回した状態で、縁石が見えなくなった時は、右前輪が右側の縁石に接触する可能性があります。
そうなったら、①の位置にある右手で押すように、②の位置までの半分位まで回してください。角度で言えば30度位です。ほぼほぼ平行なのですから、この時点で右前輪が接触していなければ、まず脱輪しません。(注意)この30度位が、我慢できない人が多いのです。
それで我慢していれば、2m位進むと、フロントガラス下部左隅に縁石が見え始めます。ここで、右手を①の位置に戻します。
縁石手前のアスファルト路面見え始めた時の対処法!
ハンドルを一回転回した状態で、アスファルト路面が見え始めた時は、前輪が縁石から離れ始めています。こうなると、左後輪が脱輪(落輪)する可能性が高くなり、復帰が難しくなります。
そうなれば、右に回す必要があるので、左手で、①の位置から②の位置までの半分位まで押すように回してみてください。角度で言えば30度位です。これで、右前輪が縁石に近づき、左後輪が脱輪することはほぼ有りません。(注意)この30度位が、我慢できない人が多いのです。
それで我慢していれば、2m位進むと、フロントガラス下部左隅に縁石だけが見え始めます。ここで、左手を①の位置に戻します。
普通自動の前タイヤの位置の理解!【S字左カーブ~少し直進】
今度は、左カーブから右カーブに移る段階になります。
ハンドルを真っ直ぐに戻すタイミング!
左カーブから右カーブに連続していますが、しばらく直進する必要があります。従って、この項の見出しに【S字左カーブ~少し直進】と書きました。
先ほどの項で、今現在、左に概ね一回転ハンドルが回っているはずです。今度は、右にカーブしますので、左前輪を外側のS字縁石に近づけます。その目安を、運転教本55ページのイラストから説明します。
55ページ「目標にあわせた停止」の項の横長の一番上のイラストを見て下さい。フロントガラスの下部中央に、縁石が直線で見えますね。そのイラストから左に【吹き出し】のように続いている場所を見て下さい。4台の自動車のイラストの前から2番目に【吹き出し】の先端が伸びていますね。つまり、この位置に縁石が見えれば、左前輪は縁石が直線であればギリギリ近づいているのです。しかし、S字の縁石の場合は、これから始まる右カーブに沿っていますので、左前輪はまだ縁石から離れています。
長い説明になりますが、これをお知らせしないと「目印教習」だと言われるのです。
【ゴリラの鼻くそ】と外側縁石が重なったらハンドルを真っ直ぐに!
今、ハンドルを一回転左に回した状態でここまで来ていますね。55ページの一番上のイラストと同じように、フロントガラス下部の真ん中に、左前輪が近づくはずの外側縁石が見えたら、ハンドルを真っ直ぐにします。ちなみに、フロントガラス下部の真ん中 部分を、私は【ゴリラの鼻くそ】と呼んで居ますのでご理解願います。
発着点停止時の「ゴリラの鼻くそ」については、こちらで詳しく説明していますので、まだ理解できていない方は是非見ておいてください。
この【ゴリラの鼻くそ】とS字の次の縁石(左前輪が接近する縁石)が重なって見えてからハンドルを右に一回転回して、まっすぐにします。
普通自動の前タイヤの位置の理解!【直進~S字右カーブ】
フロントガラス下部右隅に注目!
少し直進すると、運転教本80ページ、2段目のイラストのように、フロントガラスの下部右隅に縁石と手前のアスファルト路面がほぼ同じ面積で見えてきます。(背丈が160cm以下の方は背伸びをしてみてくださいね)このイラストの通りになれば、左手メインで、②、③、④まで右にハンドルを回します。その時次に慌てない為に、右手で⑤の位置までお迎えに行き、右手で保持しておきます。
2段目のイラストにはないのですが、少し進むと、フロントガラスの下部右隅に、縁石部分しか見えなくなります。縁石だけになれば、⑤の位置にある右手で、押すように右に回し、⑥の位置、①の位置まで回して走行すれば、基本的にフロントガラス下部右隅に縁石だけが見える状態が続きます。
右前輪の角度に注目!
この、ハンドルを一回転回した時のハンドルの角度で保持すると、80ページ2段目のイラストの左下にあるタイヤ(右前輪を意識する)の外側部分と縁石の角度がほぼ一致するのです。
自動車学校の教習車は規格が決まっているので、ほぼほぼ、これで行けます!
可能であれば、自動車から降りて、前輪の角度とタイヤの角度を確認してみてください。「ギリギリ、当たりそう」と思っても、意外に間隔が開いてる場合が多いです。
「先生、当たる!」と叫ぶ教習生に降りてみてもらうと、「へ~?こんなに余裕があるんだ!」と感心されることもありましたよ。
縁石だけが見える状態が続かない場合!の対処法!
縁石が見えなくなった時の対処法!
ハンドルを一回転回した状態で、縁石が見えなくなった時は、左前輪が左側の縁石に接触する可能性があります。
そうなったら、①の位置にある左手で押すように、②の位置までの半分位まで回してください。角度で言えば30度位です。ほぼほぼ平行なのですから、この時点で右前輪が接触していなければ、まず脱輪しません。(注意)この30度位が、我慢できない人が多いのです。
それで我慢していれば、2m位進むと、フロントガラス下部右隅に縁石が見え始めます。ここで、左手を①の位置に戻します。
縁石手前のアスファルト路面見え始めた時の対処法!
ハンドルを一回転回した状態で、アスファルト路面が見え始めた時は、前輪が縁石から離れ始めています。こうなると、右後輪が脱輪(落輪)する可能性が高くなり、復帰が難しくなります。
そうなれば、左に回す必要があるので、右手で、①の位置から②の位置の間(半分位)まで、左に押すように回してみてください。角度で言えば30度位です。これで、右前輪が縁石に近づき、左後輪が脱輪することはほぼ有りません。(注意)この30度位が、我慢できない人が多いのです。
それで我慢していれば、2m位進むと、フロントガラス下部左隅に縁石だけが見え始めます。ここで、右手を①の位置に戻します。
普通自動の前タイヤの位置の理解!【S字右カーブ~直線】
編集中です。どんな内容になるか想像してみてくださいね。前半が理解できれば、想像がつくと思います。多分S字は通れるようになります。何日後かに正解しますね。
普通自動の前タイヤの位置の理解!【S字出口直線~道路】
編集中です。どんな内容になるか想像してみてくださいね。前半が理解できれば、想像がつくと思います。多分S字は通れるようになります。何日後かに正解しますね。
S字左カーブ左向きの時のタイヤの位置の理解!
(珍教習)普通自動の前タイヤの位置の理解!~S字カーブ内~
その縁石(溝)に、大好きなアイドルが立ってると思ってください。「踏みつけて怪我をさせたら大変ですし、離れてしまったらアイドルに近づく事さえできない!」と思ってください。
切り返しの必要性!
右前輪部が脱輪・接触、左後輪部が脱輪・接触しそうになったら、切り返しをします。
切り返しについては、今、記事をあげるよう鋭意努力中です。しばらくお待ちくださいね。
※ 度々、クランク通過の時の例が出てきます。それは、こちらで確認できます。
S字カーブ入口で、ハンドルをまっすぐに戻すポイント!
S字カーブ入口に入ったら、運転席窓枠の下部をのぞき込むようにして縁石直線部分と窓枠の下部が平行になっているのが確認出来たら、ハンドルをまっすぐに戻します。
S字カーブでは、この直線部分がとても短いので見落とさないようにご注意くださいね。しかも、直線縁石と平行になる頃には、縁石直線部分はやや後方に見えます。(運転席側後輪の位置くらいになりますので、〔前方不注視〕で注意を受けないように気を付けてください。
尚、いくぶん裏ワザ的になりますが、フロントガラスの下部中央付近にS字コースの縁石部分が見えてくるとほぼ真横の縁石と平行になっています。
このフロントガラス下部中央の目安について詳しくは、発着点への停車のコツと方法で、述べています。私が命名した「ゴリラの鼻くそ」をイメージしていただけたら良いかと思います。(笑)
S字カーブ内で、ハンドルを回すポイント!
ハンドルを回し始めるタイミング!~左カーブ~
縁石に前輪が乗り上げる寸前!
アイドルが縁石に立っていると思って、右前輪を近づけてください。縁石に右前輪が乗り上げると思ったら、ハンドルは進む方向に一回転だけ回した状態でしばらく走ってください。(勿論、超低速で)
フロントガラス左下部に縁石の天井部分だけが見える時!
フロントガラス左下部に縁石の天井部分だけが見えるまで直進すれば、まず縁石に乗り上げません。
身長165cm位の方を基準にしていますので、低い方は背伸びをして、高い方は少し姿勢を低くして見て下さい。又、教習車の車種により見え方が異なりますので、そのあたりは微調整してください。
運転教本P.80のイラストを参考にしてみてくださいね。
その時、可能であれば、自動車から降りて確認して頂くとご納得いただけると思います。
この、ハンドル一回転状態の時の前輪の向きが、S字カーブの縁石とほぼ平行になっています。もし、可能であれば自動車から降りて確認してみてくださいね。その時に、前輪と縁石との【間隔】も確かめて頂けたら、より納得いただけると思います。
ほぼ、一回転で通過できますが、微調整が必要な場合があります。
ハンドルを回す量は一回転が基本~左カーブ~
一回転回して様子を見る!
回し始めるポイントに達したら、ハンドルを一回転だけ回して様子を見て下さいね。
最初の頃は、運転席から顔を出してみて、前輪と縁石の間隔を確認してみてください。
又、フロントガラス左下部に縁石の上面だけが見えるかも確認してみてください。
縁石の上面には、大好きな人のプリクラが並べてあると思ってください。
一方、縁石手前のアスファルト路面には、大嫌いな人のプリクラがバラまいてあると思ってください。
1/8回転(45度)程度の修正の目安!
縁石の上面が見えなくなってきたら
縁石の上面が見えなくなってきたら、右前輪が縁石に近づき、脱輪の可能性が高くなります。その時は、左に1/8程度だけハンドルを追加して回してください。
その、1/8程度回した状態で我慢して進行すれば、2mも進行しないうちに縁石上面は見え始めます。
この、1/8程度回すのが我慢できない人が多いです。実際に教習していて、「1/8程度回すだけ」と口うるさく言っても、補助ハンドルをしても、余分に回してしまう人が殆どです。
改めて言いますが、前進中の脱輪時の切り返しは、前輪脱輪の方が、修正が楽なのです。
教習生には「前輪を縁石に乗り上げる方を選んで!後輪を脱輪したら修正はまず無理だよ!」と言っていました。
縁石の手前アスファルト路面が見え始めたら
これは、右前輪と縁石の間隔が開いている証拠です。従って、左後輪が脱輪する危険性が高まります。
大嫌いな人のプリクラがばらまいていある路面は見ないようにしなければなりません。(笑)
この時は、ハンドル一回転状態から、右に1/8程度戻して様子を見ます。縁石が見えなくなる時と同じく、2m位進行すれば、縁石上面しか見えなくなります。そこで一回転状態に戻します。
両手で9時15分の位置を持っていると、いちいちハンドルを見なくても修正できるので楽です。
しかも、ハンドルを見なければ、前方の縁石部分の確認に注力できますからね。
尚、可能であれば、サイドミラーでS字カーブ内側の後輪タイヤの位置が把握出来たらより確実です。
(しかし、後輪内側タイヤを見過ぎると、ハンドルを余計に回してしまう人が多いので要注意です)
ハンドルの回し方を決めておく
ハンドルを持つ位置を適当にしている方は、ハンドルを回す時も適当になる傾向があります。
基本的に、真横(9時15分の位置)しか保持しない!と決めておけば、今現在、ハンドルがどのくらい回っているのか迷うことは少なくなります。
この方法も、教習生に好評でしたので、宜しければご覧くださいね。
S字カーブ内で、ハンドルをまっすぐに戻すポイント!
その後、次の縁石が、フロントガラスの下部中央付近にS字コースの縁石部分が見えてきたら、ハンドルをまっすぐに戻します。
(S字カーブが連続する場面なので、直線縁石部分はありません。よって、先ほど述べた裏ワザ的な「ゴリラの鼻くそ」に頼ることになります。
目印教習みたいですが、(実際に「目印教習だ」と言われた事も有ります。しかし、他の多くの教官のように「ここ!ここ!」と言われたり、「感覚だよ!」と言われて指導されないよりはましだと思います。そもそも目印教習とは、何かというのも、明確な基準はないようですし。(笑)
ちょっと注目(死角について)
普通自動車の死角!
運転中の死角とは、通常の運転姿勢で、目視やミラーでの確認で見えない部分の事を言います。
これは、車体が作る死角だけではなく、ブロック塀や樹木等、自動車の外にあるものでも死角はできます。又、人の体が死角を作る場合もあります。
ここでは、自動車が作る死角について、その中でも、S字カーブに関係する死角について補足しておきますね。
一般的な体格(身長165cm程度)であれば、普通の運転姿勢で運転席側の窓枠下部に隠れて見えない部分の死角は約1mと言われています。教本のP.48を見て下さいね。
運転席から右側窓枠の下部を見た時に、縁石と窓枠下部の直線部分が平行に見えるようでしたら、車体と白線(縁石)が平行になっていることになりますね。可能であれば、窓を全開にして顔を出して確認してみてください。許されるならば、ドアを開けてみるとわかりやすいと思います。
その時に、フロントガラスの中央部分を通して、前方に見えている縁石に注目してください。
きっと、フロントガラスの中央部(下部)に、縁石が重なって見えると思います。
この見え方については、発着点停車(一段階場内)・路端停車(二段階路上)の説明にあります。よろしければご覧ください。
ハンドルを回し始めるポイント!右に進む時!
基本的には、
【ハンドルを回し始めるポイント!左に進む時!】
の記事の、右と左を入れ替えたら、同じことになりますね。
ただし、左前輪が縁石に接触しそうかどうかは、直接見ることができませんので、フロントガラスの右下部に縁石の上面だけしか見えない状態であれば、結構ギリギリだという事が多いです。
因みに身長が165cm以上の方は、車種にもよりますが、少し姿勢を低くして頂いた方が良いです。
身長が160cm以下の方は、少し背伸び(運転に大きな支障がない程度に)していただくと良いかと思います。
是非ともお試し下さいね。
教習生からの質問にQ&Aで全力で答えてみました!
自動車学校の教習は、ほとんどが、一対一 です。教習生から、率直な質問が寄せられます。
私は、過去に傾聴を大切にする「カウンセラー」だったこともあり、聞き出すのは得意です。
又、実際の教習経験だけでなく、SNS等で、面識のない方の質問にも対応してきました。
そこで、教習生やSNSで受けた質問に答える形で、書き続けた記事を、Q&Aと言う形でまとめました。お役に立てれば嬉しく思います。
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