自動車を運転中に前方の信号が黄色になりました。あなたならどうしますか?
・注意して進む?
・なるべく止まる?
・とりあえず止まる?
貴方の意見はどれに近いですか?
これは教習生に質問した時の答えで多いものから順に紹介したものです。この記事をきっかけに、黄色信号の正しい意味と対応を学んで下さい。
教習所教官による運転教本参考書
まずは、こちらをご覧くださいね。「コツと方法」シリーズでの、基本的な私の意図と参考文献を示しています。
このコンテンツでは、運転教本を参考にして書いていますが、私は運転教本の参考書的な扱いで書いています。
運転教本では「堅苦しくて分かりにくい。」「受験勉強のように語呂合わせで覚えたい。」「裏技的な事を知りたい。」という要望を受けて、私の経験から作成しました。
そのことをご理解いただき、この文章を読んできた抱ければ幸いです。
私がこの記事を書くにあたってスタンスとか、思いについての詳細は、下記の記事をご覧くださいね。
運転教本の参考書!教官経験者達の指導方法(例)!珍教官の珍教習記録!
自働車の運転の教習(勉強)には、運転教本というものがあります。これは、学校の教科書のようなものです。巷では、参考書(これを読めば一発合格!等)もたくさん販売されています。
参考書には、教科書にない情報がたくさんありますね。売るために、...
黄色信号の正しい意味は理解されていない!
なかなか3番目の「とりあえず止まる?」(正解に近い答え)を答える人は少ないです。
多くの教習生が親や兄弟等の運転を見て生きてきています。いわば、運転者としての先輩の運転を見ていますが、教習中に一般車の車の動 きを見ていますと、黄色信号になった瞬間になるべく努力して止まろうと する車をほぼほぼ見たことありません。
私もプライベートでは、自家用車を運転しておりますが、黄色信号できちんと止まった時、後続車からクラクションを鳴らさ れたり、時にはわざわざ 運転席から降りてきて 文句を言う人もおられます。
でも教習車や検定車の場合は、車の後方に【仮免許練習中】(急ブレーキ注意)」 とか【検定中】 という標識が掲示されることになっています。
これは教習生自身を守るためでもありますが、又、教習や検定を正しく行うためにあるものだと、私は思っています。
黄色信号で運転者が車を止められない理由!
①「まだ行ける」の先急ぎの気持ち。
「止まらなければならない」のに、「まだ行ける」という先急ぎの気持ちが起こります。
②「きちんと止まるのは格好悪い」と言うアウトローな考え。
「きちんと止まるのは格好悪い」と言う考えの人は、自分は、安全確認ぐらい確実にできるという安易な考えの方も多いです。
③「後続車に追突されるのが怖い」と言う他車を信用できない感情。
④「車内の同乗者が負傷するかも」という不安。
⑤「みんな 止まっていない」という、安きに流れる考え。
⑥「少しぐらいのミスなら許されるよね」という安易な考え。
⑦「警察官が近くにないから大丈夫」という取り締まりの事しか考えていない意識。
黄色信号でより確実に止まるには
「黄色信号の意味は止まれ」 の再認識。
「この速度・距離・路面状況であれば止まれる」という空間認識。
「後続車・同乗者に危険を与えない」予防的配慮。
「停止距離」についての正しい認識。
黄色信号で確実に止まれるための私の実践例!
ルームミラー等での後方確認!
信号停止線からその車の速度に応じた【停止距離】手前になる地点までに、ルームミラー等で後続車の確認をする。後続車にブレーキを踏む可能性を知らせるためです。
停止距離はどのくらい?
停止距離の目安はその時の自動車の時速の数字から15を引いた数 字に メートルをつけると良いと教本にも出ています。
もちろん、乾燥路面で車の性能が正しく発揮されている時の話です。
・例えば 時速50km の速度で走行中の場合、50-15 つまり 約35m の停止線までの距離が必要になります。
・約35mという距離感をつかむ事は、なかなか難しいことになります。私が勤務した地域では、電柱と電柱の間隔が平均35m と言われていますので、平均的な電柱間隔を目安にしています。 また 橋の上などによく見られる、街灯の間隔 も 平均35m 程度で設置されているようです。
断続ブレーキ(予備制動)で安心・安全が増す!
後方確認をする位置で、後続車が急接近しておれば 断続ブレーキ(予備制動)を行い 後続車にブレーキを踏む かもしれないと予告しておきます。
黄色信号を認めたらすぐにブレーキを踏む!
その後まもなく黄色信号になれば とりあえず ブレーキをかけます。 ブレーキをかけても停止線に近づいた時に明らかに 停止線で止まれないという時にはやむなくそのまま進んでいきます 。
黄色信号を認めて迷うことはリスクが高い!
今、黄色信号になっても止まれるわけがないと判断してブレーキも踏まない で走行するのはリスクが高いと思ってください。
検定では、不合格!免許取得後には信号無視で検挙! の可能性が高まります。
学科でよく話した、黄色信号対応での私の人生最高の判断!
実際に私が経験をした黄色 信号で進行したと判断されて違反切符を切られそうになった事例で お話をいたしましょう。
私が指導員になって間もなく頃。当時 40歳ぐらいでした。たまたま、当時の教習生から 「先生、 電柱と電柱の間隔は何ḿ位空けて設置してあるかご存知ですか?」と聞かれました。
そのJK教習生の方は続けます。「この前、高校の電気科の授業で習ったのですが、電柱間隔は平均35mで立っているのです。それより広ければ電線が垂れる危険性があって危ないですし、それよりも狭ければ電柱をたくさん立てなくてはならないので電力会社が経営難に陥ります。ただし、平均35m というのは理由があります。大きな会社や施設の前がちょうど35m 間隔で区切ると、出入口付近に電柱を立てることになる可能性があります。だから広いところは、40m位開いていて、狭いところは 30m位の間隔で建てられているのです。」
と教えてくれました。
電柱間隔の平均30m間隔 については、こちらでも述べています。参考にしてください。
進路変更(路上)の時期のコツと方法!(同一車線内)合図や確認のタイミングは?珍教官の珍教習記録!
進路変更!苦手な方が多いのではないでしょうか?
別記事で、主に一段階(コース内)の進路変更について書きましたが、今回は応用編です!
コース内ですと、目標物がはっきりしているので、何回も練習すれば自ずと定着しますよね。
でも...
そのことを確認しながら、ある休みの日にプライベートで大好きなバ イクに乗って ツーリングがてら走っておりました。
その時、バックミラーに白いオートバイの姿が見られました。その当時で、すでに製造後40年以上経過してる私のバイクのバックミラーは振動で震えており、あまり 視認性がよくありません。念のため 振り返ってみると、やはり 白バイでした。
その白バイの警察官は私の後方50m 付近をずっと走行してついてきています。5分ぐらいついてきていたでしょうか?ちょうど 信号交差点の停止線から、狭めの電柱 間隔 1本分 手前で信号が黄色になりました。
狭めの電柱間隔ですから 30m くらいです。
私はバイクを規制速度ギリギリの時速50キロ程度で走行させていました。
当然、止まれないとわかっていますが、念のため後続車の白バイに見えるように ブレーキ灯を3回点滅させ ブレーキをかけました。予想通り時速20キロ以下ぐらいまで落ちたところで、停止線で止まれないことがはっきりしました。そこで、私は「安全に停止できない」と判断し、私は、減速した状態でそのまま通過しました。
直後に、けたたましい サイレンの音とスピーカーから流れる、「前の黄色いオートバイの方、止まってください」との声が聞こえてきました。
当然、50m位 後ろを走行してきていた白バイの人は、赤色灯をつけ 赤信号を突っ切って来られています。 緊急自動車ですから当然です。
私はバイクを止め ヘルメットを脱ぎました。 私に停止を求めた警察官の方は、若く、20代と思われる警察官でした。
フルフェイスのヘルメットを脱いだ私が40代の顔を見せると、少し戸惑ったような表情でした。
警察官は、「免許証を拝見させてください」と丁寧に対応されました。
私は、「今停止を求めたのは私の運転の何に不都合があったのか教えていた だけますか」と申しました。
警察官の人は、不安そうに、「そんなことおっしゃらずに免許証の確認をさせてください」とだけ言います。
私は、せっかく 苦労して取得した免許証をお巡りさんに見せることは、今までほとんどありませんでしたの で、久しぶりにお見せできて嬉しいです」と申しまして、警察官に免許証を提示しました。
それもそのはず、その時の私の運転免許証は、牽引二種以外全ての自動車が運転できる免許証だったのです。
警察官が続けます。
「もしかして運転手さんは、教習所の先生をされておられるのですか。」
私はためらいましたが、正直に答えます。
「はいそうです。では、私の身分を明かした以上、私の主張を話させてください。」と申しました。
「あのですね。あなたは約5分間にわたり 私の後ろを 約50m 離れた感じでついて来られていましたね。私は、最近二種免許を取ったばっかりですので、後続車の様子を確認するためにバックミラーを見るのが習慣化しているので、確認していました。」
「5分間も私の後ろをついてきて、今、黄色の信号になって、 私が通過した瞬間に私を止めたということになりますね。」
「失礼ながら、(今回私に停止を求めたのは、信号無視で私の違反を咎めたのだと私は解釈しています。もし間違いでしたら、話を変えますので今すぐ 訂正をしてください。」と申しました。
「(あなたが)否定をされないので話を続けます」
「私は 50km 程度で走行しておりました。 黄色 信号になった時は 信号の停止線からちょうど30m ほど 手前でした。 50km の時の停止距離はおまわりさんなら、勿論ご存知ですよね。(皮肉っぽいかな)。ちょっと知ったかぶりをさせてください。50km の時の停止距離は35m 程度ですね。30m 手前で黄色信号になった時に、私は。『あっ、これは絶対に止まれないな』と解釈しましたが、とりあえず止まろうと頑張って ブレーキをかけました。しかし 20キロ程度まで落ちた時にこれでは絶対に止まれない。 停止線を超えてしまう。 と悟ったので【やむなく】通過したのです。」私は続けました。
「もし、私の説明が信用できないのなら試してみてください。しかもこのバイク!見てお分かりのように、今から30年ほど前に製造されたバイクで、しかもドラムブレーキなんです。本当に 50キロで走行中に35m で止まれるかどうかも怪しいほどの貧弱な ブレーキ なんです。そこだけは気をつけて運転してくださいね。おまわりさんが、緊急自動車でない私のバイクで信号無視なんかで他の白バイにつかまりでもしたら大変でしょうから。」
と申しました。
おまわりさんは、「本官の認識違いでございました。申し訳ありません」と話され、謝罪の言葉と共に去っていきました。
まるで 私の武勇伝のように お話ししましたが、これには大きな理由があったのです。
1つは 教習生から教えていただいた電柱 間隔 平均 35m が、本当に認められるのかということを試したかった。今後もこれをネタに教習を進めてもいいのかという確認でもありました。
もう一つは、ここで検挙されると 教習指導員は 各都道府県の運転免許試験場から私の勤務する教習所の管理者に、即時報告が行く仕組みになっているのです。当時 勤務していた教習所では違反をした場合、職員全員の前で謝罪をさせられて いたのです。下手をすると、違反の程度にもよりますが 一定期間教習業務を禁止させられ、給料等も減らされる可能性があったからです。
私も必死だったのです。(笑)
しかし、この必死で対応したことが、【黄色信号は止まれ】を教習で強く勧めるためのモデルケースになったということは、私の 中で大きな武器になったと思います。
又、この一連のやり取りには黄色信号で止まる ための あるいは 黄色信号で止まれないと判断する時の精一杯のギリギリの判断が込 められていると私は思います。
黄色信号で安心安全に停止するために まとめ
信号交差点 停止線に一番近い電柱から1本 手前の電柱の真横 付近に差し掛かったら 電柱 間隔 平均 35m ルームミラー等で後続の車に 止まる かもしれない という意思を示すために軽くブレーキ等を3回以上 点滅させる。
その後黄色信号が点灯したら悩まずにすぐにブレーキを強めにかけ る。
とりあえず停止線で止まれるように最大限の努力をする。
停止線に近づいて 停止線を超える 危険がある とと思ったら加速をせずに通過する。
教官 や 検定員に 「今のは止まれたでしょ」 と言われた時のために 頭の中で その理由を説明できるように訓練をしておく。( これは言い訳のためではなく 自分の 止まれなかったという行動の理由付けをして今後の反省に生かすた めです)
「自動車学校」でお悩みの方、次の投稿記事一覧をご覧ください!。
「自動車学校」関連の記事が増えてきました。
この記事を読んでくださった方は、下記の記事もご覧になっています。
自動車学校について詳しくお伝えできれば光栄です。
・学科教習・筆記試験
・技能教習(一段階・二段階)
・検定
・教官
・口コミ
・ハラスメント
今まで私が質問された事や、悩んでいる事などについて、投稿しています。
よろしければ、お読みください。
一覧ですので、今、お読みの記事が含まれている場合もあります。
ご了承ください。
自動車学校への疑問!不安!知りたい事!珍教官が答えます!関連の投稿記事一覧!
自動車学校への疑問!不安!知りたい事!珍教官が答えます!教習所関連の投稿記事一覧!
自動車学校って、不安ですよね。この記事を読む方のほとんどは、初めての方ですよね。
私は、自動車学校の今日(教官)の経験があります。そんな私が、教習生の愚痴や質問を受けていたことを元に記事に書いています。
ただ、自動車学校の記事は...
コメント