教官経験者による、教本参考書シリーズです。過去の記録を推敲して、やっと文章がまとまりかけましたので、今回は、MT車の発進手順について、私の指導方法の一部を公開します。
困っている方の参考になれば幸いです。
まだ、編集途中の部分も有りますが、需要があれば、加筆修正する予定です。
- 教習所教官による運転教本参考書
- MT車の発進手順
- MT車の発進操作に必要な基本的知識
- MT車の発進が上手くできない理由!
- MTの発進!半クラッチの習得の方法
- ①MT車の平坦地発進指導方法例(右足の操作は無し!)
- ②MT車の傾斜地発進指導方法例!(右足はフットブレーキ使用のみ)
- 「自動車学校」でお悩みの方、次の投稿記事一覧をご覧ください!。
教習所教官による運転教本参考書
このコンテンツでは、運転教本を参考にして書いていますが、私は運転教本の参考書的な扱いで書いています。
運転教本では「堅苦しくて分かりにくい。」「受験勉強のように語呂合わせで覚えたい。」「裏技的な事を知りたい。」という要望を受けて、私の経験から作成しました。
あくまでも、世の中に認められた方法ではないかもしれない。そのことをご理解いただき、この文章を読んで頂ければ幸いです。
私がこの記事を書くにあたってスタンスとか、使っている教本とか、考え方についての詳細は、下記の記事をご覧くださいね。
MT車の発進手順
この項では、安全確認や合図等についてはお話ししません。
これらの手順は、教習所ごとに決められているルールが存在しており、同じ教習所内でも教官間で共通認識されていない場合が多いからです。
ここで書いたとして、必ずしも貴方が通う教習所のルールに沿っているかわからないですし、異なる場合に貴方が困ると思うからです。
しかし、単に、「自動車を発進させる」という技術的な面においては、はっきり言って、【スムーズに発進出来】れば、何も言われないことが多いですよね。
・エンストしない。
・急発進しない。
・ノッキング(ガタガタ)しない。
これだけできれば、技術的な「自動車の発進」は及第点だとされる場合が多いのです。
勿論、前進するのであれば、ギアは1速(ローギア)二入っていることが前提です。
MT車の発進操作に必要な基本的知識
アクセル
アクセルとは?
エンジンの回転数を調節する、右足で操作する装置です。タコメーター(回転計)で、操作の具合が分かります。
アクセルペダル
右足で操作する、縦に細長いペダルです。通常、床を支点に支えており、ペダルの上の方を、右足の親指の付け根当たりで踏み込みます。
フットブレーキ
フットブレーキとは?
減速(自動車の速度を下げる)、右足で操作する装置です。自動車全体の速度の抑制でブレーキの利き具合が体感できます。
フットブレーキペダル
通常正方形に近い形状のペダルです。吊り下げ式になっており、右足を置くスペースの上部から、金属のアームのようなもので吊り下げられています。従ってペダルの下には床以外何もありません。
フットブレーキは、基本的に、踵を床に付けずに膝を屈伸して操作します。
クラッチ
クラッチとは?
MT車にのみ、存在する装置です。エンジンの力をタイヤ(ホイール)に伝える装置です。通常、左足で操作します。
クラッチペダルとは?
左足で操作するペダルです。ブレーキペダル同様、吊り下げ式です。
クラッチを切る
クラッチペダルを目一杯踏み込むと、エンジンと、ホイール(タイヤ)への動力の伝達が遮断されます。
これを、クラッチを「切る」と言います。クラッチを「踏み込む」も同様の役割になります。
クラッチを繋ぐ
クラッチペダルを離す(左足を上げてしまう)と、ギアが入っている状態では、動力が伝わります。
半クラッチ
動力が完全に遮断された状態と、動力が伝わった状態の間のことを、「半クラッチ」と言います。
フォークダンス等で、手を離した状態を、クラッチが切れた状態だと思えばわかりますかね。
逆に、しっかり握り合ってる状態が、クラッチがつながってるという事になりますね。
半クラッチは、思春期のテレで、指先だけで手をつないだように見せかける状態だと思えば理解しやすいかな?(笑)
MT車の発進が上手くできない理由!
完全なる平坦地はない!(前後に動くことが多い)
自動車が後退する!
緩やかな上り坂や、小さなくぼみから発進する場合、操作不適で後退する場合があります。
コース上の問題も有りますし、今まで何度もその場で発進の練習をしておれば、路面にくぼみができるのは当然ですよね。
勿論、後ろに上がれば操作ミスではないかと不安になったり、急がなければと焦ります。
自動車が前進する!
緩やかな下り坂や、小さな路面の凸部に止まっている場合、クラッチがつながっていない場合でも前進することがありますね。
前進したら、操作不良でも、形上は前進するので、上手くできていると勘違いしてしまうようです。
「教官、ちゃんと進んでます。やったぁ!上手くできた」と喜ぶ人が居ますよ。
本当は、坂に合わせて、自動車が転がっているだけなのにね。(笑)
半クラッチの位置(高さ)が車両毎で違う
数cm上げただけで半クラッチになる自動車!
クラッチペダルから、足を離す直前まで半クラッチにならない自動車!
半クラッチの感覚が車両毎で違う!
これは、慣れないとわからないのですが、クラッチのシステムによるものと、その車両の癖のようなものがあります。
乾式クラッチと湿式クラッチ
一般的に、乾式クラッチは、半クラッチの保持が難しいとされています。
一方、湿式クラッチは、半クラッチが比較的容易だとされています。
教習車では、ほとんどが湿式クラッチのようですので、そこはあまり気にしないでいただきたいと思います。
クラッチが滑る(スベル)自動車!
クラッチの繋がりが急だと感じる自動車!
昨日と同じ号車の車両でも異なる場合有り!
号車が違えば、クラッチの癖も違う!
エンジン(燃料)のタイプにより発進の難易度が変わる。
ガソリンエンジン車(教習車に最も多く使用されている)
ガソリンエンジン車は、教習車に最も多く使用されているタイプです。発進のしやすさという点においては、平均的と言えるでしょう。
ディーゼルエンジン車(ガソリン車の次に多い)
ディーゼルエンジン車は、ガソリン車の次に多く使用されています。トラック等の大型車両はディーゼルエンジンが搭載されており、軽油を使用します。
普通自動車にも、少数ですがディーゼルエンジン使用のモデルがあります。
加速はガソリン車には負けますが、発進のしやすさは一番でしょうね。
LPガス車(少数派)
LPガス車は、少数派になります。燃料費は安く抑えられるのですが、貯蔵タンクがガソリンや軽油と大きく違うことが少数派の理由だと考えられます。又、燃料補給に時間を要するという欠点も有ります。
ガソリン車・軽油車では2分程度で満タン給油できるのに、LPガス車は、満タンにするのに5分位を要します。更に、ガスボンベのタンク内のガスが少なくなると、満タンまでにさらに時間がかかる場合も有ります。
更に、発進のしやすさという面では、力不足が否めません。
MT車の運転を間近で見る機会が少ない。
AT車の普及!
身近でMT車の運転を見る機会はほぼ皆無になりました。
普通自動車の95%がAT車と言われる時代です。
MT車は職業運転者しかほぼ乗らない。
MT車は、職業運転者しか乗らないのが常識になりつつあります。
コンプライアンスの関係で助手席で見学する機会も激減。
昔は、トラックドライバーである親の助手席に乗って、旅をするというのも有りましたね。
しかし、今ではコンプライアンスの関係で、そのようなことも皆無になりました。
基本通りに発進できる運転者が少ない。
皆、免許取得したら、自己流で走ります。
私も、MT車を長い間乗り継ぎましたが、教習所の教官になる為の「教養」(研修みたいなもの)を受けて、いかに自己流な運転をしていたかを思い知らされました。
クラッチ操作についての教官の言葉が色々ある!
クラッチを切る!
・クラッチ(左足)を踏む
・クラッチ(左足)ペダルを踏み込む
クラッチを繋ぐ!
・クラッチ(左足)を戻す
・クラッチ(左足)ペダルを戻す。
・クラッチ(左足)を上げる。
・クラッチ(左足)ペダルを上げる。
どこかの教習所の口コミにありましたね。
「高速教習の時に、『左足上げて!左足上げて!』と連呼する教官が居た。馬鹿じゃないの?それで伝わると思ってるの?」
というものです。
実際、教官は、自分が一番使いやすい言葉を使う傾向がありますからね。(笑)
MT車の発進!アクセル量
アクセルの開度(エンジンの回転数)を示すメーターがあります。多くのMT車に、備えられています。
速度計(スピードメーター)が一般的に良く見られますね。これは自動車が動き出した時に時速何キロメートルで走行しているのかを示すものです。単位は、km/h(キロメートル/時間)です。
一方、タコメーター(回転計)は、エンジンの回転数を表します。自動車が動いているか否かに関わらず、エンジンが回転しておれば、0を指すことは有りませんね。
勿論、エンスト(エンジンストップ)した時は、タコメーターの針は0を指します。
タコメーターの単位は、×1000r/minです。
×1000r/minの意味は、
例えば、3のところ針があれば3×1000r(回転)/min(分)という事になります。
つまり、3の所に針があれば、3000回転/分 となりますので、一分間に3000回転エンジンが回っていることになります。1秒置き換えると、100r/s つまり、1秒間に百回転も回っているんですよ。
かなり頑張っていますね。エンジンさん!(笑)
これを、一般に、3000回転と言います。
①アクセル1000回転未満~「少ない」と教本に!
1000回転未満と言えば、ほとんど、アイドリング状態です。アイドリング状態は、アクセルペダルを踏みこまない状態です。
しかし、多くの教官から批判を浴びながらも、あまのじゃくな私は、この方法でよく指導していました。
これが、【運転教本の参考書】と名付けたきっかけの一つです。
これについては、後で詳しく書きますね。
②アクセル1500回転!~「ちょうどよい」と教本に!
基本的に、多くの教官がこの方法で教えています。私も長い間、この方法で教えていました。しかし、クラッチを繋いだ時に、急発進する教習生が多くて困りましたね。
③アクセル3000回転以上~「多い」と教本に!
3000回転以上ですと、急発進の危険性が増し、クラッチ板の痛みが激しくなるので、おすすめできません。
MTの発進!半クラッチの習得の方法
「右足を踏み込みながら、左足を上げる」なんて器用な事は、初心者には困難です。
教官自体も、言い間違う事も有ります。教官が言い間違えると、教習生はとまどうにきまっています。
又、教官によって、「クラッチ(左足)を離す。」「クラッチを繋ぐ。」等言い方が変わるとますます混乱しますね。
ここでは、一般的な半クラッチの習得方法を、教本を元にお話ししますね。
この基本を知っておけば、後から述べる、私の実践してきた、発進方法が理解しやすいのです。
又、私が使用している運転教本がお手元にない方もおられると思いますので、簡単に説明しておきますね。
①半クラッチで左足に感じる振動
・左足に、小刻みな振動が伝わってきます。
「ググっと くるような感覚」とよく話しています。
・クラッチペダルの下から、遠慮がちに押されているような感覚 とも言ったことがあります。
②半クラッチで聞こえるエンジン音の音量・音質
・エンジン音が、静かになります。(音量)
・エンジン音が、くぐもったような音になります。(音質)
・エンジン音が、低くなります。(音階)
③半クラッチで自動車の動き(特にボンネットの先端部分)
・車の先端部分とその先の路面を重ねて見ると、先端部分がわずかに動くのが分かります。
④半クラッチでタコメーター(エンジンの回転数計)の変化
・回転計が、アクセルの踏みを一定に保っているのに、低く(少なく)なります。
※ この方法は、最後の手段にしておいた方が良いです。又この方法で習得しても、早めに、①~③の方法にシフトしてください。
メーターばかり気にして、前方不注意になる人が多い為です。
①MT車の平坦地発進指導方法例(右足の操作は無し!)
この方法は、右足と左足を同時に操作することは有りません。
始めに「この方法は、多くの人に否定されました!」(苦笑)
まず最初に、お断りしておきますが、この方法は多くの人に否定され続けてきました。特に最初の勤務校(教習所)で!
しかし、本当に半クラッチができない人に対して、「何とかしてあげたい」との思いから、マイカー運転中や、教習所の車両を使って、実体験して見つけた方法です。
否定されたのは、もしかしたら、私が最初に勤務した教習所のローカルルールだったのかもしれません。
多くの人に否定されたという事は、私の勉強不足で、何らかの問題点があるのかもしれません。
あくまでも、私の中の最終手段という事で、ご理解ください。
私も、安売りしたくないので(笑)、最終手段として指導に使った方法です。
でも、この方法で、上達した教習生も多数おられました!
しかし、この発進方法に限らず、最初の勤務校で否定された方法でも、二度目の勤務校では歓迎された方法も数多くありますので、もしかしたら、皆さんも試している方法かもしれません。
平坦地での発進指導法①まずは、半クラッチの習得からの発進!
アクセルを全く踏まずに半クラッチを体感させる!
あえて、アクセルペダルを全く踏まない(つまりアイドリング状態)で、半クラッチにしてみます。
この方が、右足のアクセルに気を取られず、左足で行う半クラッチの操作に集中し、半クラッチを感覚的に掴んでもらうためです。
アクセルを強く踏むと、エンジンの力に頼ってしまい、荒い半クラッチになることが多いのです。
クラッチペダルに伝わる、細かな振動や、エンジン音の違いを感じやすいのです。
何しろ、アクセル開度は変わらないので、分かりやすいと思うのです。
因みに、意外かもしれませんが、非力なLPガス車でも成功しました。
自動車がわずかでも前進すれば、褒める!(自画自賛で結構!)(笑)
半クラッチが習得できたことになります。いわゆる、成功体験です。
これで、人間が歩く速さ(概ね時速5km/h)まで進めばしめたものですね。
ここで、ゆっくりクラッチペダルを上げて、左足をフットレストに置けば、発進はできたことになります。
自動車が歩く速さまで動けば、アクセルのみで加速する!
後は、ゆっくり、アクセルを踏み込んでいくだけ。→右足のみでの操作に移行。
これで、右足と左足を同時に操作する必要が無くなります。
平坦地発進指導法①は、右左折、狭路通行に有効!との報告がありました!
右左折時は、そのまま
半クラッチで「歩く速さ」≒徐行ですので、右左折が完了するまで、アクセルを踏まなければよいのです。
その報告を聞いて、私もMT(マニュア)車で試してみましたが、確かに!と思いました。
狭路通行時は、断続クラッチで
狭路通行時は、確かに、歩く速さでも、ハンドル操作が追い付きません。そこで断続クラッチを使います。
すると、超スローでの走行が可能になり、慌てないのです。
平坦地の発進指導法①まとめ
この方法のメリットは、右足(アクセル)、左足(クラッチ)、と別々に操作することを、同時にしなくていいのです。
半クラッチの時は、左足に集中。クラッチを離してから、右足に集中。
これは、指導でも楽です。
例えば、今までの指導では、
「アクセルを1500回転位に踏み込んで。」
「その回転数を保持しながら、クラッチを半分くらいまで上げて」
「これこれ、回転数が落ちて来たよ。アクセル踏んで」
「これこれ、今は、クラッチあげてはダメだよ」
等々、二つの操作を同時に言わねばならないのです。
右足・左足さえも間違える教習生もいるのに、アクセルは踏み込む、クラッチは離す。
教習生もこんがらがってきます。もしかしたら、教官も言い間違えるかもしれません。
そもそも、二つのことを、同時に話すことはできませんからね。
②MT車の傾斜地発進指導方法例!(右足はフットブレーキ使用のみ)
傾斜地では、若干、同時操作が必要です。
特に上り坂では、必要です。
下り坂では、転がってしまうという事を理解できれば、右足操作は不要です。
この方法は、発進直前までは右足をフットブレーキの上に置きます。
半クラッチになってから右足は何もしません。(笑)
MT車の傾斜地発進指導方法【産みの苦労】
始めに「この方法も、多くの人に否定されました!」(苦笑)
お断りしておきますが、この方法も私は否定され続けてきました。
特に、私より若い上司に、叱られました。
「お前、あのような指導をしていいのか?」と言われました。
「誰が、あんな教え方を認めたんだ」とも言われました。
この方法は、運転免許試験場の試験官のお墨付きです!(笑)
この発進方法は、あることをきっかけに、黙認されました。
実は、無謀にも大型トラックの指導員審査で、この方法を試したのです。しかも、坂道発進で。
指導員審査は、各都道府県の運転免許試験場で、試験官の採点で受けることになります。
実は、その時、勤務していた教習所の管理者が変わることが知らされていました。
新年度から、M氏が、運転免許試験場を退職され、我が教習所に所長として来られることが決まっていました。
その、半年前の指導員審査の際に、そのM氏が、私の大型指導員審査の審査の試験官だったのです。
坂道発進の時に、あえて、無謀にも冒険をしたのです。私は、この方法を試してみたかったのです。
元々、普通車の指導員になってから、たった4か月後の大型指導員審査です。
受かることなんて期待されてないと思っていました。普通車の指導員にになってまだ3か月ですから。(笑)
だから、冒険できたのです。
坂道発進の時に、一度、試験官に目配せをしました。当然、受験票には勤務中の教習所名も記載されています。私は、「4月からよろしくお願いします」という意味も込めて、一礼(会釈)してから、坂道発進をしました。
サイドブレーキを使わない方法に、少し驚いていましたが、無事通過しました。
技能審査終了後、他の受検者には聞こえないように小さな声で「よく練習されてますね」とお褒めの言葉を頂きました。
めっちゃ、自信を持ちました。(笑)
一か月後に発表された結果は、合格です。
いわゆる、試験官のお墨付きをもらったのです。
試験官公認と分かって、堂々と指導できました!(笑)
ありがたいことに、M氏が我が教習所の管理者になって、間もなく、若い上司が、
「お前、まだあのような教え方をしているのか?」とM管理者の目の前で私を叱責してきました。
とても良いタイミングでした。
「ちゃんと認められていますよ。そちらにいるM管理者の元で、大型指導員審査を受けて、認めてもらいました」
M管理者は、若い上司に向かって、
「確かに、坂道発進の際は、ハンドブレーキを使った方法が一般的ですが、運転教本にも、ハンドブレーキを使わない方法が明記されていますよ。ハンドブレーキは義務ではないのです。Tさん(私)の方法は、教本にもない方法ですが、何も問題ありませんよ。」と言ってくださいました。
流石に、イヤな顔をしていた上司も何も言えなくなりました。(笑)
元試験場の試験官、且つ、現教習所の管理者の言葉ですからね。
傾斜地での発進指導法② 【半クラッチの体感】
これは、前項、平坦地での発進指導法と同じなので、簡潔にしておきます。
アクセルを全く踏まずに半クラッチを体感させる!
あえて、アクセルペダルを全く踏まない(つまりアイドリング状態)で、半クラッチにしてみます。
クラッチペダルに神経を研ぎ澄まし、繊細に半クラッチを体感していただきます。伝わる、細かな振動や、エンジン音の違いを感じやすいのです。
しかも傾斜地では、フットブレーキを踏んでいただく前提なので、アクセルペダルを踏み込むことはできません。
そういった意味では、平坦地の発進ができるようになってから、こちらの方法に進んでいただければ、良いと思われます。
フットブレーキを踏んで半クラッチを体感する!
①の項で習得した半クラッチ状態にします。当然、フットブレーキを踏んでいるので、半クラッチになっても、自動車は動きません。左足に、エンジンの動力が伝わってきているのが感じられたら、半クラッチはできていると思って良いでしょう。
そこで、徐々に、ブレーキペダルを離すのです。一気に話すのではなく、徐々に。
すると、AT車のクリープ現象のように、自動車が少しずつ動き始めます。歩くくらいの速さになれば、クラッチから足を離して、今度は、アクセルペダルを徐々に踏み込みます。
傾斜地での発進指導法② 【半クラッチだけでの発進】
右足でフットブレーキを踏んだまま、左足で半クラッチにすると、左足にエンジンの鼓動が感じられます。
①のやり方で、感じてもらった半クラッチの状態です。
しかし、右足でフットブレーキを踏んでいるので、自動車は前に進みません。
しかし、右足にも、細かな振動が感じられます。自動車が前に動こうとする挙動です。
例えて言えば、小型犬の散歩をしている時に、リードを引っ張られる感じ(犬が前に進みたがっている感じ)ですね。
それが感じられたら、右足で踏んでいるフットブレーキを離します。
傾斜地でも、エンジンの力が、半クラッチでつながっているので、自動車は前進します。
私の指導法②まとめ
この方法のメリットは、右足はブレーキのみに使用し、左足は、クラッチのみに使用すればよい事です。
あくまでも、歩くくらいの速さになるまでの方法ですが、そこまでできたら、後はアクセルを踏み込めば、最初の発進はスムーズにできます。
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