教官に「送りハンドルはダメ!」と言われた人は多いでしょう。しかし、送りハンドルって何ですか?と聞いて明確に教えてくれる教官は少ないです。
しかも、教官自身が送りハンドルを理解していないのですから、修正(矯正)するのは難しいですね。私は、「教習生に説明できないなら、理解していない!」と言う思いで、教習しています。(笑)
珍教官の珍教習!運転教本参考書
このコンテンツでは、運転教本を参考にして書いていますが、私は運転教本の参考書的な扱いで書いています。
運転教本では「堅苦しくて分かりにくい。」「受験勉強のように語呂合わせで覚えたい。」「裏技的な事を知りたい。」という要望を受けて、私の経験から作成しました。
そのことをご理解いただき、この文章を読んできた抱ければ幸いです。
私がこの記事を書くにあたってスタンスとか、思いについての詳細は、下記の記事をご覧くださいね。
送りハンドルとは?
送りハンドルとは、「握る位置をほとんど変えずにハンドルを回すこと」です。ハンドルをどれだけ回しても、最初に保持した、9時15分か10時10分の位置に両手がある持ち方です。
例えば右折をするときは、左手で押すようにハンドルを右方向に少し回しますね。
その時、すぐに左手を9時の位置まで滑らすように元に戻し、右手も15分の位置に戻します。
【送りハンドル】のメリット
常に、基本となる「9時15分」の位置付近に両手がある状態です。
この送りハンドルでは腕が交差しにくいため、「ハンドルを握る力が安定しやすい」「ハンドルを切り足しやすい」「姿勢を保ちやすい」といったメリットがあると言われています。
ハンドルを握る力が安定しやすい
ハンドルを握る力が安定しやすいというメリットが言われています。しかし、私的には、ハンドルには手を添える程度に保持するのがベストだと思いますので、あまりメリットとは感じられません。
ハンドルを切り足しやすい
ハンドルを切り足しやすい!(細かな修正がしやすい)と言われています。送りハンドルでないハンドルの回し方を、【大きく回す】といいますが、送りハンドルは【小刻みに回す】と言えるでしょう。
運転姿勢を保ちやすい
送りハンドルだと、ほとんど両手が9時15分から10時10分の間で事足りるので、運転姿勢が保ちやすいと言われています。
運転者が安心する?
良く、耳にするのが、「送りハンドルの方が安心するんですよね」という発言です。小さな子供が、両親に両方から手を握ってもらっているような感覚なのでしょうかね。
【送りハンドル】のデメリット
一般的な送りハンドルのデメリット
一般的に、送りハンドルは、3つのデメリットがあると言われています。
とっさの危機回避に対応しづらい
何度も持ち替えをするので、速い速度でハンドルを回しにくいと言われています。
タイヤの方向がわからなくなりやすい
いわゆる、定位置が無いので、「タイヤの向き(ハンドルがどれくらい回っているか)がわからなくなりやすい」と言われています。
PCでブラインドタッチをするときに、ホームポジションが定まらないと、入力ミスが増えるのと似たような感じですね。
ハンドルを注視してしまう
ハンドルがどれくらい回っているかわからない為、ハンドルをン注視してしまう人が多いです。
9時15分の位置を保持していれば、運転教本19ページのように、右に回す時左手が12時の位置にあれば、1/4回転回っているとわかりますよね。
ハンドルの持ち替え回数が多く、慌てやすい!
といったデメリットもあります。特に大きく曲がるときやUターン(転回)するときなどは、ハンドルを持ち替える回数が増えて操作が遅れやすいので注意が必要です。
教官目線の送りハンドルのデメリット
ハンドル補助がしにくい
送りハンドルをされると、ハンドル補助がしにくいのです。どのくらいの角度まで回したら、教習生が持ち替えられるのか分からない!ため、ハンドル補助をためらうのです。昨今、セクハラに対する問題が顕在化してきていますからね。
私が以前勤務していた教習所では、「送りハンドルをさせながら、ハンドル補助をして、わざと女性の手に触れようとしている」と噂になった教官が居ましたので…。
ハンドルの回転角度が把握しにくい
送りハンドルをされると、ハンドルの角度(タイヤの角度)の把握がしにくいのです。例えば右折する時に、9時15分の位置を持ったまま、左手で押すように回すと、左手が12時の位置まで来て居たら90度ハンドルが回っていると理解できますよね。左手が3時の位置まで来てたら、180度回っていると…。
【クロスハンドル】のメリット
【クロスハンドル】は「素早くハンドルが切りやすい」「ハンドルをどれくらい切ったかがわかりやすい」「途中で回す動作を止めなくても良い」といったメリットがあると言われています。
素早くハンドルが切りやすい!
【クロスハンドル】は、素早くハンドルが切り(回し)やすい!というメリットがありますね。素早く回せるという事は、ゆっくり回すこともできるという事です。(笑)
ハンドル量がわかりやすい!
【クロスハンドル】は、ハンドルをどれくらい切った(回した)かがわかりやすい!と言われています。運転教本19ページを見れば一目瞭然ですよね。
途中で回す動作を止めなくても良い
【クロスハンドル】は、持ち替えの回数が少ないので、途中で回す動作を止めなくても良いというメリットがあります。しかも、クロスハンドルの場合は、ハンドルの上半分を通る(保持する)手がメインで回しますので、下半分の手は、上半分を動いている手の対角線上をハンドルの回転に合わせていどいうさせるイメージなので、手の動きもスムーズになります。
【クロスハンドル】のデメリット
【クロスハンドル】のデメリットとしては、「ハンドルを片手で握る時間が長いため安定性が落ちる場合がある」「細かい切り足しがしづらい」というデメリットもあると言われています。
【クロスハンドル】は、安定性が落ちる場合がある?
【クロスハンドル】ハンドルを片手で握る時間が長いため安定性が落ちる場合があるとも言われます。
しかし、これは「ハンドルを持つ位置の安定」であり、「走行中の車の直進性の安定」は【クロスハンドル】の方が増すと思います。
【クロスハンドル】は、細かい切り足しがしづらい
【クロスハンドル】は、細かい切り足しがしづらい!と言われています。しかし、送りハンドルの方が、持ち替えの回数が多く、動作も煩雑になるので、私はお勧めしません。
【クロスハンドル】と【送りハンドル】の使い分け
先ほど述べたようにクロスハンドルには、
「素早くハンドルが切りやすい」
「ハンドルをどれくらい切ったかがわかりやすい」
「途中で回す動作を止めなくても良い」
といったメリットがあります。
クロスハンドルの場合は、ハンドルを回すときに左右の腕をクロス(交差)させるような形で大きく持ち替えていきます。※私がお勧めしているハンドルの回し方です。
しかしクロスハンドルには
「ハンドルを片手で握る時間が長いため安定性が落ちる場合がある」
「細かい切り足しがしづらい」というデメリットもあります。
しかし、教習においては、「送りハンドル」は不適な方法とされていますので、日本で教習を受ける際には、送りハンドルはできるだけ行わないようにした方が良いと思われます。
クロスハンドルをお勧めする珍教官!
クロスハンドルは、個人的に、指導がしやすいので、おすすめしています。
教官目線で申しましたように、セクハラ事案になりにくい。言葉で説明しやすい、ハンドル量が把握しやすい等の理由からです。
私は、送りハンドルを強く勧めている指導員には、過去に勤務した教習所の実態を見て、一種の嫌悪感を抱いていますので、結構強引に、クロスハンドルをお勧めしています。
具体的な、クロスハンドルの回し方については、こちらからご覧くださいね。
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