原付試乗標識を8自治体から貸与された時の手続きの実際!

原付試乗標識ってご存じですか?

原付試乗ナンバーとか原付商品標識とか呼ばれている、赤い斜め線が引かれている特徴のあるナンバープレートです。(赤い斜め線が引かれていないものもあります)

その、原付試乗標識の便利さを知れば知るほど、どうしても貸与して頂きたくて、自分で調べて、多くの人に聞いて、役所に交渉して、やっと原付試乗標識を手にすることができました。

そして、今では、原付試乗標識を8つの自治体から貸与して頂いています。

私は、自動車に日々関わる仕事はしていますが、単なる会社員です。しかも還暦過ぎのおじいです。

『原付試乗標識』の為に、古物商許可証を得ました。と言っても過言ではありません。

会社員をしながら、休みの日は個人事業主の古物商として、趣味と実益を兼ねて(趣味の方の比重が大きいですが)、原付試乗標識の貸与を受けました。

一人の古物商としては、8つの自治体から原付試乗標識を受けている人間は珍しいのではないかと思い、この記事を書くことにしました。

原付試乗標識を8枚貸与して頂いた事例!

原付試乗標識を8枚貸与してもらうまでに、約3年間を要しました。

特に、最初の一枚目の貸与は、不安と緊張で大変でした。

でも、一枚目を貸与して頂いてからは、手元にある余裕からか、楽しくなりました。

妻には「そんなに沢山貸与を受けて、コレクター?」と笑われていますが..。

是非とも、皆さんに伝えたいのです。

様々な自治体での経験が、きっとお役に立てると信じています。

どれかのパターンに近い自治体があると思います。

そもそも、私は、最初は初心者でしたから。

読んでいただいたらわかりますが、古物商許可証を受けた日に、5つの自治体に問い合わせに行っているのです。

最終的には、そのうちの4つの自治体から、『原付試乗標識』を貸与して頂きました。

では、自治体ごとの、私の申請方法を、報告いたします。



原付試乗標識を貸与事例 1枚目 AA市

 まず、最も近隣のAA市の税務課に向かいました。
私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「???。原付でしたら、こちらで。何ccのバイクですか?」
私「いえ、バイク屋さんに貸与される『試乗標識』です。排気量は関係なく…。」
職員「では、こちらへ」と言われて、何故か、主に車検時に使う、5日間使用できる臨時運行許可証の申請書を出される。
私「車検ではないんです。原付の車両全てに使える、試乗標識です。」
職員「えっ???。そんな標識はありませんよ」
私は、AA市の試乗標識を最近見かけたんだけどなぁ。でもそう言われると仕方ないので、その日は引き下がりました。
 数ヶ月後、再びAA市を訪れました。
私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「???。原付でしたら、こちらで。何ccのバイクですか?」
私「『原付試乗標識』です。商品標識とも呼ばれている標識です。AA市の税条例施行規則第〇〇条の第〇項に規定されている『原付試乗標識』の貸与をお願いいたします。」
職員「えっ?はい解りました。」と言って、上司の元に。
 そこで、試乗標識貸与一覧表に記載を求められました。
 記憶によると、書いたのは、申請当日の日付と、私の氏名と、電話番号、古物商の屋号 だけ。
 その場で、1000番台の試乗標識を手渡されました。わずか5分ほどの事でした。
 クールに試乗標識だけを渡されたので、
私「すみません、自賠責保険に入るのに必要なので、標識貸与証明書も貸与してください」とお願いしたくらいです。
 何だ?数か月前の「試乗標識ありません」は、私の知識を試したのか?と思った次第です。



原付試乗標識を貸与事例 2枚目 BA市

AA市で断られた私は、その日のうちに、BA市の市役所の税務課に向かいました。

とにかく、どのような手続きをすれば試乗標識が貸与されるのかの体験だと思って。

私「原付試乗標識の貸与をお願いいたします。」

職員「『原付の試乗標識』ですね。バイク店の証明書か古物商許可証をお持ちですか?」

私「はい、古物商許可証を今朝受け取りました」と提示しました。

職員「では、こちらの申請書にご記入願います」

その書類には、私の住所・氏名・古物商許可番号・電話番号・屋号等を記入することになっていました。

AA市と違い、A4一枚の申請用紙に記入します。

職員「はい、ではこれで受理されました。一週間後にはお渡しできますので、ご都合の良い時にお越しください。」と言われました。

初めての、試乗標識貸与に、興奮を抑えきれず、市役所の駐車場で「BA市さんありがとう!」と静かに叫びながら、ガッツポーズをしていました。

流石に他の人に変に思われるので、すぐ近くのコンビニで、コーヒーを買い、車の中でにやけていたところ、その市役所からの電話がかかってきました。

職員「先ほど、試乗標識貸与の手続きをした者ですが、あなたの書かれた営業所は、当市ではないので試乗標識の貸与はできません。私が見落としていました。申し訳ありません」と言われました。

更に「当市に営業所を開かれたら、又、お越しください。手続きをしますので」と言われてしまいました。

上手くいったと思ったら、思わぬ落とし穴があったのです。

そこで、次の本業休みの日に、地元の警察に行きました。

私「当自治体には、試乗標識の貸与制度が無いので、BA市に営業所の増設をしたい。」と申請しました。

警察「営業所に、常駐することが基本なので、増設は難しい」と最初はおっしゃっていました。しかし、私の本業(当時、自動車学校の指導員でした)の関係で、違反行為は許されないことを分かって下さいました。試乗標識がないと、買い取りたいバイクの試走ができないのです。登録されていないバイクで試乗する事は、交通違反になります。登録されていても、警察官は被疑者の車を運転することはできません。警察との関りの強い、私の本業に対する信頼感からでしょうか?とても親身になって、原付試乗標識の貸与について、親身に相談にのって下さいました。

警察署長さんが県警本部に、私の目の前で電話して、交渉して下さいました。

「営業所に常駐できない状態でも、誓約書を書くこと、営業所の住所を明記し、その場所の所有者の使用承諾書と土地の所有権の証明書と、営業所の写真を備えがあれば一人&兼業古物商でも、増設ができる」と言って下さったのです。

更に、その署長さんは、とても詳しく、営業所の増設の届け出をしなくても良いかもしれないと、アドバイスしてくれました。

かくして、古物商許可証貸与から4ヵ月もかからないうちに、その方法を使って、その後、古物営業所の増設許可申請が無くても、原付試乗標識の貸与が受けられました。

申し添えておきますが、その後、2020年頃に、古物営業法が改正されて、営業所の増設が申請だけで簡単にできるようになったため、現在は、営業所の増設が必須になっているかもしれませんね。



原付試乗標識を貸与事例 3枚目 CT市

 まず、最も近隣のAA市の税務課に向かいました。
私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「原付ですか?臨時ナンバーですよね。こちらです。」
 と言われて、主に車検時に使う、5日間使用できる臨時運行許可証の申請書を出されました。
私「いえ、バイク屋さんに貸与される『試乗標識』です。」
職員「当市には、試乗標識はありません。隣のDH市にあります。」
仕方なく、更に足を延ばして、DH市に向かいました。
DH市でのやり取りは、次の項目でご覧いただくとして..。
CT市でのその後です。
 半年後、AA市での経験を生かして、もう一度、CT市を訪問しました。前回と同じ職員の方でした。
私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「『原付試乗標識』の制度はありません。お隣の市で貸与されていますので、そちらでお願いします。」と半年前とほぼ同じ返答でした。
私「『原付試乗標識』です。商品標識とも呼ばれている標識です。CT市の税条例施行規則第〇〇条の第〇項に規定されている『原付試乗標識』の貸与をお願いいたします。」
職員「少しお待ちくださいね。」と言って、上司の元で相談されています。上司も驚いた顔で文書(多分税条例と施行規則)を見つめています。
職員「お待たせしました。おっしゃる通り、『原付試乗標識』の制度は存在しました。知町村合併以降、一度も貸与が無かったので、間違った対応ですみませんでした」とお詫びをされて、新市名の『原付試乗標識』第一号を貸与された次第です。



原付試乗標識を貸与事例 4枚目 DH市

 CT市でお断りをされて、すぐに、足を延ばしてDH市に向かいました。
私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「古物商許可証はお持ちですか?お見せください。」
 確かにこちらの職員は手馴れています。原付ナンバー貸与窓口の横に、「『原付試乗標識』の方はこちら→」で示されています。
職員「あれ?当市で古物商を営んでおられるのではないのですね。」
私「はい、私の住んでいる自治体では『原付試乗標識』貸与されていません。警察の方の助言により、AA市、BA市、CT市に赴きましたが、どこでも『原付試乗標識』は貸与していないと言われて、こちらを紹介されました。」
職員「おかしいですね。、AA市、BA市、CT市いずれでも、『原付試乗標識』が貸与されているはずなんですがねぇ。」
更に続けます。
職員「なぜ、あなたの自治体にないのですか?バイク屋さんは、標識無しで試乗してるのですか?」

私「それは、私が聞きたいくらいです。許可証を見て頂けたらお分かりのように、私は本日古物商の許可を受けたばかりなのです。」

職員「失礼しました。わかりました。当市では、市内に営業所がある事を示す書類として、当市内ですでに営業中のバイク屋さんに【営業しています】という証明書持参して頂いたら、『原付試乗標識』を貸与します。」と言っていただけました。

ご丁寧に、書類のひな型を渡されました。

そのひな形の書類に、DH市内の営業所の住所と私の住所・氏名・古物商許可番号・屋号と、私が古物営業所を開いているという証明をしてくれるバイク店の店主の記名・押印だけです。

後日、お世話になっているバイク店にお願いをして、記名・押印等をしていただき、そのまま市役所に赴き、『原付試乗標識』を貸与して頂けました。



原付試乗標識を貸与事例 5枚目 ES市

私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「古物商許可証はお持ちですか?お見せください。」
  こちらの職員は、明らかにとまどっています。何度も後方におられる上司に相談されています。  『原付試乗標識』の貸与実績が少ないのでしょうね。申し訳ないです。
職員「当市で古物商の営業所はございますか?」
私「はい、貴市のこの住所に、営業所を作る予定です。」
職員「お待ちくださいね。後、当市にご住所がないので免許証をコピーさせて頂いても宜しいか?」待つ事、10分で、申請書類が提示されました。
申請書類を書き終えて、又、約10分後に『原付試乗標識』が貸与されました。
職員「3年ぶりくらいの『原付試乗標識』貸与でしたので、」不慣れでご迷惑をおかけしました。」
 確かに!『原付試乗標識』の番号も一桁でした。
私「いえいえ、ありがとうございました。
こちらの、『原付試乗標識』では、標識貸与証明書に「原動機付自転車」と「小型特殊自動車」が併記されているので、貴重な『原付試乗標識』です。



原付試乗標識を貸与事例 6枚目 FT市

私「すみません、原付試乗標識の貸与をお願いいたします」
職員「古物商許可証はお持ちですか?お見せください。免許証もお持ちでしたらお見せください」
  こちらの職員は、かなり手馴れておられます。
職員「この用紙(申請書)当市での古物商営業所の住所をお書きください。」
私「はい、わかりました。」申請書類を書き終えました。
職員「お待ちくださいね。」待つ事、5分で、『原付試乗標識』が貸与されました。
こちらの試乗標識はバイク店の知人がおよそ30年前に受けた『原付試乗標識』が10番台!30年の時を経て私が受けた番号が30番台後半。平均すると一年に一枚も貸与されていないのに、対応が慣れているので驚きでした。最近、貸与が多かったのかな?



原付試乗標識を貸与事例 7枚目 GO市

 私に、初めて『原付試乗標識』の事を詳しく教えてくれた方が『原付試乗標識』を付けていた自治体です。
 こちらは、『原付商品標識』です。
市役所の税務課の一角に、窓口があります。通常の原付ナンバー貸与窓口と裏側ではつながっていますが、そこに行けば、詳しい職員がすぐに来てくれるので、話が通じやすいです。
 ここでのシステムは、特徴があります。
古物商の提示と、免許証の提示を終えたら、貸与された『原付商品標識』の番号が書かれた紙を渡されます。
職員「その用紙をもって、自賠責保険に入ってきてください。自賠責保険の証書を見せていただいてから『原付商品標識』を貸与します。」と言われるのです。
 申請書が、複写式になっており、私の書いた筆跡のまま、カーボン紙で複写された2枚目の用紙がそのまま、『原付商品標識貸与証明書』になります。
 市役所の近くにある保険屋さんに行けば、すぐに手続きしてくれます。これならば、自賠責保険に入らない人は居ませんよね。
 『原付商品標識』の番号から推察するに、1000枚以上貸与されているようです。

原付試乗標識を貸与事例 8枚目 HT市

こちらも、『原付試乗標識』に詳しい職員が居たのでスムーズでした。というか、私が慣れてきたのかもしれません。
但し、『原付試乗標識』を貸与した後で、手数料を請求されました。又、帰ろうとする間際に、「年間の更新手数料を頂きます。」と言われました。こうなると、市役所の職員が、うっかりして、善意で営業所として貸してくれている知人宛てに請求が行く可能性があります。迷惑をかける恐れがあるので、数ヶ月で返納しました。



原付試乗標識を貸与事例 まとめ

このように振り返ってみると、ある程度慣れてくると、『原付試乗標識』の貸与はそれほど難しい物ではありませんね。

でも、通常は、一人に一枚あればいいので慣れる必要はありませんがね。

私の場合、一番の困難は、私の住んでる自治体で『原付試乗標識』が貸与されていない事でした。『原付試乗標識』を貸与してもらいたい自治体の地域にあるべき営業所をどうやって探し、協力者を求めるかです。

バイク好きの知人に協力してもらい、特に原付二種に興味のある方にとっては有益なようなので、私の知識と経験を伝える代わりに、営業所の確保に協力してもらいました。

実際、一枚目の『原付試乗標識』を受けてからは、商品である原付二種の試乗を頻繁に行いました。興味のある方が尋ねて来る事が多くて、その後の営業所の選定に大いに役立ちました。

勿論、『原付試乗標識』を貸与される前から、コミュニケーションを取ってきたからなのですが。(笑)

最後までお読みいただきありがとうございます。

苦労はしますが、『原付試乗標識』はとても便利です。

どれだけ、『原付試乗標識』にメリットがあるかを別の記事にあげていますので、宜しければご覧ください。

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『原付試乗標識』のメリットとデメリットに特化した記事も編集中ですので、ご期待ください。



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